飛行機からの妄想〔4572〕2015/10/22
2015年10月22日(木)快晴!
良いお天気。今日は、朝一番の飛行機へ東京へ向かっております。業界の寄り合い。
今朝、出勤時にオリオン座の方を見上げてみました。皆さん、見えましたか?小生は、見えました。オリオン座流星群。オリオン座の右下を、一筋の流れ星。美しゅうございました。
なんとか写真に収めようと、シャッタースピードを落として何度かやってみましたが、そんなに都合よく流れてはくれませんな。まあ、見れたので良しとしましょう。
さて。
写真は、飛行機からみた弊社。ひまわり乳業。
翼の下に流れているのは物部川。その物部川に架かる橋が二本見えます。その右側の橋の向こう側、少し左手。そこが、ひまわり乳業なんでございますね。こうやって見てみると、物部川の形成する扇状地にあることがよくわかる。
あと、この写真でよくわかるのは仏像構造線。はい。地学です。
向こう側に見える山々。海岸線に沿う連山の北側の山裾をご覧ください。まっすぐ、直線上になっちょります。パッツンパッツンに切った前髪みたいに。あの直線は、仏像構造線によってできたもの。
ザックリ申し上げて、あの直線より南側、つまり海側が四万十帯で、北側が秩父累帯南帯である三宝山帯。そう。あそこからまっすぐこちらに伸びて、この翼の下に隠れちゅう三宝山につながっちゅう、三宝山帯。仏像構造線によって明確に区切られ、全然違う地層になっちょります。
どちらも、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込むことによってできた付加帯ですが、当然、三宝山帯の方が、古い。古いものは2億年以上昔、この太平洋の遠い遠い遥か南の海底でできたもの。海に浮かぶたくさんの生物が、その生命を終えた後、海底に沈殿し、チャートを形成したでしょうか。移動するプレートがホットスポットを通過する際に火山ができ、礁が形成され、それが長い時間かかって北上し、陸側のユーラシアプレートに潜り込む際に陸側に付加したでしょうか。それが、石灰岩となって、高知の特産となりました。
この写真。向こうの山の、仏像構造線の北側にある山は、稲生の山。そう。石灰山。これを向こうへ延ばすと荒倉、そして斗賀野峠、不入山と、石灰の有名産地につながってゆきます。
稲生の山の右側に、小さく、船岡山が見えます。とても良い珪石が産する山とのことで、山が外側だけを残して掘り尽くされてしもうちょります。
石灰岩。珪石。
こういった人類への恵みは、全部、プレート運動の潜り込みによって作り上げられてきたものと思われます。フィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込む地点が南海トラフ。我々、高知県人に、定期的に甚大な被害をもたらす南海地震は、その潜り込みによって発生するのはご承知の通り。
偉大なる地球は、恵みも、災害も、試練も、全部与えてくれる、源泉。
飛行機に乗って地球を眺めると、地球の美しさだけではなく、偉大さ、ありがたさ、怖さなど、すべてを感じることができるので、楽しい。
あの稲生の山の北側。高天原山。かつて、物部川は、その間を河口にしていた時代があった、とも言います。その向こうは古浦戸湾。古浦戸湾に流れ込む、古物部川の風景を、飛行機からなら妄想できます。
汽車も好きだが、飛行機から地球を眺めるのも、好きです。