台風接近の久枝海岸、地形〔4474〕2015/07/16
2015年7月16日(木)青空が見えよりますぞよ
台風11号は、こっちへ向かいよります。ゆっくり。
しかし今朝の高知。青空も見え、セミが鳴き、風もなく、静かな静かなたたずまい。今晩には台風がやってきて、明日未明にはたぶん高知県を通過していくだろうとは、予想もできんような嵐の前の静けさ。しかし、台風は、必ずやってきます。もう、逃げようがありません。
小生、今日は京都へ行く予定なんですね。会議があって。メインの会議は明日のお昼からなのでありますが、どうなんでしょう。やるかやらんかの決定は、今日のお昼に下されることになっちゅうそうです。それによって、明日のにっこりひまわりが高知からなのか京都からなのか違うてきます。さあ。どっちだ。
高知の市内や、南国市内に居ますと、何やら不穏な感じの雲以外は、台風の接近を感じません。が、海に来てみますと、すごいことになっちょりました。ここは久枝の海岸。物部川の河口で、よく、初日の出を見にくる海岸でございますが、いつもの浜辺は怒涛の波に覆われ、迫力のある風景となております。すごい。
沖から連続的に押し寄せてくる波は、この堤防の上の高さくらいはありそう。ちょっと怖くなるくらいの巨大な波が堤防を駆け上がって来ております。
この左手、波が押し寄せる崖みたいになっちょります。以前、こんな崖はなくて、なだらかな砂浜が海岸まで続いておりました。よくある、浜辺の風景。
その向こうに物部川の河口がありました。
物部の河口は、砂が堆積して土手のようになり、河口を塞ぐみたいになっちょります。で、以前はそれでも、その砂丘の間から海へ流れ出ておった物部川。
それが、いつしか、河口の砂丘に突き当たって右へ曲がり、こちら側、つまり西側の久枝海岸の真ん中に流れ出るようになった、という話は以前にも書きました。
で、その河口の流れの右岸には砂が堆積して盛り上がり、このような崖が形成された、という訳だ。
今日は、その、久枝海岸へ流れ出る河口部も、その左岸の砂丘も、すべてを怒涛が覆い尽くして迫力のある光景になっております。
まだ、物部川の上流域に豪雨が降っておる訳ではないので、川からの水と海の波の大喧嘩が始まっちゅう訳ではないが、そうなったらまた、凄まじい光景になる、久枝海岸。
以前、物部の河口が、もっと向こうの河口の真ん中辺りであった頃。河口の両側から伸びてきた砂丘の、その間からチロチロと太平洋に流れ出ておりました。
その河口部の横に、ユンボが停まちゅうのを見たこと、ありますよね。あれは、地元のおんちゃんが、河口が砂で閉塞されんように、自主的に砂を除ける作業をしよったがや、という話を聞いたことがあります。真相は知りません。
しかし、あのユンボが居らんなってから、河口は徐々にこちら側、つまり西へと移動し、久枝海岸の真ん中になったような気がします。
自然の地形は、自然の摂理に基づいてどんどんと姿を変えてゆく。
しかし、今は人間がコンクリートで護岸を固めたり、流路を固定したりしちゅうので、そんなダイナミックな地形の変遷を目の当たりにすることは少なくなりました。
ここは、そんな大自然の営みを見ることのできる、貴重な海岸かも知れない。
山から平野を通って流れてきた河川が、海岸近くで蛇行し、海岸と並行に流れちょいてからU字を描いて海へ、という風景、よく見ます。この東の香宗川も、その東の赤野川も。そんな流れになるメカニズムを見たかったら、この海岸が良いですね。
ともあれ台風。稲刈り間近の田んぼや園芸のハウスなど、農作物への影響も心配。被害の無いことを祈ります。