ジャンボタニシ農法の話〔4107〕2014/07/14
2014年7月14日(月)曇り
蒸し暑い夜でした。朝起きたら汗をびっしょり。シャワーを浴び、さっぱりしての出勤。月曜日はやっぱしサッパリするががエイですね〜。
朝4時半。会社に到着すると、少しだけ雨が降り始めました。会社周辺の田んぼでは、もう、稲に実が入り黄色く色付いてきちょります。稲刈りが近づいてきました。高知では、7月に新米の収穫が始まるのであります。
田んぼと言えば、一昨日、興味深い話を詳しゅうに聞きました。ジャンボタニシ農法。
ジャンボタニシは、正式名称スクミリンゴガイで、南アメリカ原産。在来のタニシとの類縁関係で言うと、かなり遠いがにかありません。
1981年に食用として輸入され、2年後には国内に500ヶ所もの養殖場ができたとウィキに書いちょります。高知県でも、養殖が盛んに行われたとも言われます。しかし。食用としての需要は伸びませんでした。いやあ、なんか、食欲そそりませんもんね、ジャンボタニシ。
で、養殖場が放棄されたりして一般の田んぼに逃げ出し、水田で稲を食べてしまう外来の害虫として忌み嫌われるようになったがはご承知の通り。
田んぼの擁壁に、ピンク色の卵が大量に産みつけられちゅうがを見たら、ちょっと、オヨケナイくらい。そんなジャンボタニシ。
現在、法律で「要注意外来生物」に指定されちゅうので、ジャンボタニシが生息していない田んぼにジャンボタニシを放すことは禁止されちゅうにかありません。では、ジャンボタニシが生息しちゅう田んぼでは、どうしゆうのか。
小生も、田んぼを覗き込んで観察してみたことがあります。なかなか食欲旺盛な生物で、まだ小さい稲をワシャワシャと食べ進んでいく様は、なかなかのもの。これでは農家はたまらんと思います。これを駆除するのに、薬剤を使用したするのが一般的。
しかし、その習性を逆手に取って、除草剤を使わない田んぼ経営をしゆう方がいらっしゃるのでありますね。中には、8ヘクタールもの田んぼでやりゆう方も居るそうです。
ジャンボタニシは、柔らかい草が好物。なので、田植えする苗に、太くて強いものに育てたものを利用します。すると、ジャンボタニシは、稲以外の柔らかい草、つまり田んぼ経営で言う所の雑草をキレイに食べてくれる訳です。
さすがに、食べ尽くしたら固い稲でも食べるので、頃合いを見計らい田の水を抜く。水が無くなると、ジャンボタニシは土に潜って休眠する。で、雑草が生えてきたところで再び水を入れたら、ジャンボタニシが起き出して、喜んで雑草を食べ尽くす、といった仕組み。なるほど。
しかし、なかなかジャンボタニシに対する農家の拒否感も強いようで、広く普及するには至っちょらんようです。駆除しゆう田んぼの隣でジャンボタニシ農法をやりゆう、というケースは、諍いにも繋がりかねませんきんね。
しかし発想としては面白い。在来種のタニシを駆逐する訳でもない(食べ物が違う)ようですき、もっと研究を進めてみるのもアリではないか、と思いながら話を聞いたことでした。
写真は、今朝、4時半前の野市、上岡八幡宮さん。いつも思うのでありますが、この境内、見事にきれいに手入れされよります。参道はいつもキレイに掃き清められ、雑草は短く刈り込まれて美しい。神官さんが常駐しちゅうお宮さんでもないのに、素晴らしいです。熱心な氏子さんが、毎朝、掃除をしてくれゆうがですね。
日本には夥しい数の神社がありますが、こうやって、地域の人々によって尊崇され、守り、大切に維持されていきゆう訳です。これは、紛れも無く、日本人の信仰の一つのありよう。国家とも思想とも関係のない、連綿と伝え、築き上げられてきた宗教観の、一つのありよう。
夜空に浮かび上がる拝殿の灯りを見て、何を感じるでしょうか。