讃岐二宮、大水上神社さん〔4075〕2014/06/12
2014年6月12日(木)晴れたり曇ったりちょっと降ったり
そんな訳で、讃岐国の二宮は、大水上神社さん。現在の三豊市、合併前の高瀬町の山裾に鎮座まします、由緒正しきお宮さん。
昨日ご紹介した田村神社が讃岐国の一宮で、ここ、大水上神社が二宮。
土佐では、一宮が土佐神社で、二宮は日高村の小村神社。
そんな訳で、今日の午前中も香川県に行っちょったのであります。高松駅前で仕事をし、坂出市の弊社香川支店に寄って打合せ、そして高知へイヌる途中、豊中インターチェンジで下りてちょっと南下した山裾に厳粛に鎮座まします大水上神社さんをお参りしてきました。一宮をお参りしたら、二宮もお参りしちょかんと片手落ちというものです。
創建時期は不明ですが、平安時代以前とされますき、古い。御祭神は、大水上大明神、保牟多別命、宗像大神。
大水上大明神は大山積命、つまり伊予一宮である大山祇神社の神様であるとも言われます。保牟多別命はホンダワケですき、応神天皇。通常、八幡様にお祀りされちゅう神様。
それはともかく、このお宮さん、山裾の森に囲まれ、境内を渓流が流れます。その名も宮川。渕や巨岩があります。
間違いなく、水の神様。この渕には、間違いなく龍神様が棲み、太古の昔から、この川の流域の住民に尊崇されてきたことでしょう。この場所で山から流れ出た渓流は、讃岐平野の貴重な流れを集め、財田川となって讃岐平野を潤します。
昨日ご紹介した讃岐一宮、田村神社も、元々は湧き水のある場所に祀られた水の神様。そして二宮、大水上神社も、水源の神様。
讃岐平野の人々にとって、水の神様は、自分たちの生殺与奪の権利を握る極めて重要な神様であったことが、これからも解ります。
土地土地の古い信仰は、その土地にとって何が重要であるのか、を指し示してくれる訳です。
香川、讃岐平野にとって、湧き水や山からの川水は、とてつもなく重要でありました。もちろん現在も、高知では全然水不足ではないときに、香川では取水制限が行われたりしよりますきんね。
現代は、吉野川上流、高知県土佐町から大川村にかけての早明浦ダムから香川用水が引かれ、かつてに比べたら水も潤沢になりました。
今なら、早明浦ダムと香川用水に、神様が祀られることになるがかも知れません。讃岐国の最重要な神様として。
この写真、左手の屋根の下の燈籠は「時雨燈籠」と呼ばれ、康永四年(1345年)という南北朝の時代にご寄進された古いもの。
この横の山裾には平安時代の登り窯もクッキリ残り、ホントに古くから、地域の皆さんに大切にされてきた重要な場所であったことがわかります。
なにもかもが、ひとつひとつ、古く、由緒があるお宮さん。山裾の森と渓流は、神域ということで荒らされもせず、悠久の時間を過ごしてきました。
境内にたたずむと、そんな、悠久の時間を感じます。いい、お宮さんです。