2013年も暮れゆきます〔3912〕2013/12/31
2013年12月31日(火)曇り
大晦日。
昨日、会社から帰る途中の道路は、こないだまでの大混雑が嘘のようにスムーズな流れになっちょりました。2013年も、暮れゆきます。
昨日、香川県の坂出市にある、弊社香川支店に行っちょりました。支店からそんなに遠くない場所に、神谷(かんだに)神社さんが鎮座ましますので、帰りに立ち寄ってお参りしてきました。
神谷神社がすごいのは、社殿の古さ。
寺院建築では、法隆寺とか、古い建物が残りますが、神社ではあまり古いものはありません。日本の神様は、元来、大自然そのもの。大自然そものもを崇拝することが信仰であります。ですから、仏像を安置したりするような建物はありませんでした。
神社の本殿の中は、何もない空間であることが多いのは、その空間が、神様にやって来てもらうための場所であったりするきです。仏教の影響を受け、社殿がつくられるようになったがでしょう。
そんな訳で、神社の社殿に古いものは少ないのでありますが、神谷神社さんの本殿が建築されたのは建保7年(1219年)。今から800年近く前になります。屋根裏の棟木に、「正一位神谷大明神御宝殿、建保七年歳次己卯二月十日丁未日始之、惣官散位刑部宿祢正長」と墨書きされ、建てられた年月日が特定できるがやそうです。
現存する神社建築のなかで、建てられた年の証拠が残るものとしては日本最古やそうです。ですきに、国宝。そりゃあそうです。国宝。
いつもは、その国宝の本殿、遠くから眺めるだけ。しかし、昨日。拝殿のところで参拝し、興味深げに眺めよったら、作業着を着たおんちゃんが、「どうぞ中に入って、見てみてください」と声を掛けてくれたではありませんか。横の木戸をくぐって、本殿のそばへ。その、作業着を着たおんちゃんは、以前、屋根裏に入ってその棟木の文字を見たことがあるそうです。もう、消えかけちゅうそうですが。800年前の、そのままの自然木の柱が圧倒的迫力。ヒノキやそうです。植林ではなく、自然に生えたヒノキは、何百年経っても変わらない丈夫なものになると、おんちゃんが教えてくれました。やはり大自然の力、恐るべし。
800年前の、興味深い建築の工夫について色々と教えてくれた作業着のおんちゃん。
実は、神官さんでした。
なんという幸運。普段は絶対に入ることのできない本殿の周辺を、神官さんにご案内して頂き、詳しい説明までしてもらいました。まるで神に呼び寄せられたようです。たぶんそうです。
その谷にはいくつか神社があり、神官さんが演じる神楽が盛んやそうです。派手ではない神楽。で、神楽をやると、その音が谷に共鳴し、あたかも谷の奥から聞こえてくるような感じになるそうです。まるで、谷の奥で神様が神楽をやっているかのように。それで、この谷には神がおり、神谷と呼ばれるのである、と教えてくれました。
写真は、今朝の野市、上岡八幡宮さん。
今年も、随分とお世話になりました。夜明け前の静かな拝殿の前。厳粛な気持ちで、今年一年分の感謝を捧げ、お参りしてきました。
皆様、今年一年、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。来る年も、何卒よろしくお願い申し上げます。来年が、皆様方にとって、高知にとって、日本にとって、地球にとって、森羅万象にとって、素晴らしい年になりますことを、心より願っております。
良いお年をお迎えください!