伏見稲荷さん、お稲荷さんの総本山〔3494〕2012/11/08
2012年11月8日(木)京都は晴れどすえ
昨日、伊勢から一気に京都までやって来まして、京都泊。京都の企業の皆さんと、祇園界隈で懇親を深め、また、勉強させて頂いたのでありました。老舗は、何故、老舗なのか。よく理解できた、そんな京都の夜。
で、かなり飲んだのではありましたが、早朝起き出して走りに行っちょりました。今年の秋は暖かい、ということで、紅葉にはまだちょっと早い感じ。紅葉ではかなり有名な東福寺界隈、キレイではありましたがもうちょっと。しかし、お寺さんと深い森と京都弁を喋る散歩の皆さんと、これはもう、風情満点。朝っぱらから満喫しました、京都を。そして、東福寺から山沿いを南下すると伏見稲荷大社さんが、ドカーンっと鎮座。
昨日お参りしてきた伊勢神宮が、国家神道の総本山とすれば、ここ伏見稲荷大社は、神社本庁に属さない系の神社の中の総本山のひとつでしょう。全国に稲荷神社は4万社あると言われ、その総本山が伏見稲荷大社。初めてお参りしてきましたが、とにかく規模がすんごいですね。ニッポン人の心に中の大切な部分に、キチンとおさまっちゅうお稲荷さん。日本書紀にでてくる倉稲魂命(うかのみたまのみこと)ですが、名前から想像できるように、稲作と深い関わりを持つ神様。
伏見稲荷は、和銅年間と言いますき、8世紀始め、伊侶巨秦公(いろこんはたのきみ)が、勅命で、伊奈利山の三つの峯にそれぞれの神を祀ったがに始まる、とされます。
それはともかく、お稲荷さん。江戸の街でもこじゃんと多かったので、江戸で多いものの代表として「伊勢屋、稲荷に、犬の糞」とまで言われたお稲荷さん。その総本山だけありまして、山全体がその霊威を溢れさせちゅう感じ。伊勢神宮とはまた全然違う、庶民の、商売繁盛の思いが横溢する伏見稲荷さん。
本殿の後ろ側、山の方へと上って行くと、徐々に静かになってきます。そしてものすごい数の朱塗りの鳥居が並ぶ「千本鳥居」。行きと帰りでしょうか、2ルートの、奥社へつながる参道に並ぶ鳥居は壮観。この写真のような、赤いトンネル。
全国各地に鎮座ましますお稲荷さんにも、このような朱塗りの鳥居が並ぶ風景がありますけんど、ここ、伏見稲荷大社のそれは別格でした。
伊勢神宮や、今日、時間がちょっとあったので寄っちょった応神天皇陵と呼ばれる誉田御廟山古墳とかの天皇陵の鳥居は、丸い柱の直線的でシンプルで、古いイメージが溢れるもの。お稲荷さんの鳥居は、朱塗りのこのようなスタイル。伏見稲荷大社のHPによりますれば、「あけ」という言葉は、「赤」「明」「茜」など、すべてに明るい希望の気持ちがする語感があって、その色は生命、大地、生産の力をもって稲荷大神のみたまの働きとする強烈な信仰が宿っちゅう、と書いちゃありました。
広大な伏見稲荷さんを、厳粛にじっくりお参りしよりましたら思わぬ時間が経過しちょりまして、集合の時間に遅れそうになって、京都駅近くのホテルにビュンビュン走って帰ってきた、健康的な京都の朝。