路地考〔2829〕2011/01/13
2011年1月13日(木)シビコオリマス
こじゃんと冷やい朝。会社の車のカチバリツキ様が、この冬一番でした。シンシンキンキンと冷える冬の朝。
ここは高知市内某所。このエリアには、木造の長屋があり、その間に、狭い未舗装の路地があります。飲食店も在った路地。昭和の雰囲気満点。実はこの界隈には、いくつか、昭和の匂いのする路地が残されちょります。
カメラのシャッタースピードを遅うしちょりますので、明るい写真になっちょりますが、実は暗い路地。真ん中辺りにある外灯が薄暗く照らしゆう路地。これ、何を撮影しちゅうかと申しますと「共同便所」。写真中央部に、戸を開けた便所が見えよります。昔ながらの便器も。
この、木造2階建ての長屋に挟まれた路地の丁度真ん中くらいに、西側にこのような便所が、東側には壁に剥きだしになった男性小用の朝顔があります。この長屋に住むヒトや、お店のお客さん用の共同便所。トイレではなくて便所という名称がしっくりきます。
区画整理とかで、こんな路地も少のうなりました。広いキレイな道路ができ、新しい家と空き地と100円パーキングの街が増えましたです。たしかにキレイですが、生活の匂いと申しますか、人間の息吹と申しますか、そういったものに欠ける気がしませんか?
昨日の、日本人の宗教観と混沌の修験道の話にもつながるのでありますが、実は、人間は、スッキリキレイよりも、混沌猥雑ゴチャゴチャの方が、精神的に落ち着くがやないでしょうか。ひろめ市場が人気ながも、混沌猥雑に惹かれるきですよね、間違いなく。官製のキレイなわざとらしい街づくりではなく、エントロピー増大の自然の摂理に即した混沌カオス猥雑がもたらす人間らしい空間。そんな空間が、ひまわり太郎は好きです。
こんな、昭和の香りのする路地を通り、こんな共同便所を眺めるにつけ、そんなことを感じます。感じませんか?