毘沙門の滝の紅葉とコマーシャル〔2776〕2010/11/21
2010年11月21日(日)曇っちょります
高知市近郊には、いくつかの紅葉の名所があります。ここは南国市岡豊の西。昔の国道32号線からしゅっとという、お街から近いのに幽玄な雰囲気の溢れる毘沙門の滝。今、丁度、紅葉が見事で美しい風情になっちゅうのであります。
しかしここへ行ったがは子供の頃以来ですきに、約40年振り。昔のことはひとっちゃあ覚えちゃあしません。初めてみたいなもんですな。なかなかキレイな所です。滝も紅葉も池も美しく、赤い毘沙門堂が自然に融け込んじょりました。
その毘沙門堂は、長宗我部元親さんの長男、信親さんが創建したとされる由緒あるもの。
その時代、この周辺には滝本寺という大きな大きなお寺があったそうです。滝壺の近くにあるので滝本寺。この界隈の地区名は今でも滝本。
さて、その滝本寺の住職、非有さんは、元親さんに使えた有能な政治家でもありました。毛利氏の安国寺恵瓊か、長宗我部氏の滝本寺非有か、と並び称されたとされますきにすごいもんです。
今は、静かなたたずまいの毘沙門の滝。
さて、毘沙門の滝の滝壺近くに、高知の年配の皆さんが連想する、ある施設がありました。そこはテレビでコマーシャルをやりよりました。ここまで書いたらピンときた方もいらっしゃるのではないでしょうか。事情がありまして、ここでは具体的なことを書けんががこじゃんとモドカしいですけんど、何のことかわからん皆さんはもっとモドカしいでしょうね。申し訳ございません。
実はひまわり太郎、今、とある個人的プロジェクトを進めよりまして、高知のコマーシャル制作会社さんに残っちゅう、高知の昔のテレビコマーシャルをずうっと観てみる機会がございました。その中に、この近所の施設のものもありました。記憶では1種類しかなかったがですが、都合3種類ありまして、どれも秀逸。ちくと今やったら流せん内容のものもあって、ビックリしながら感動しました。
VTR ではなく、フィルムでコマーシャルを撮影しよった時代は、制作に、かなりの費用がかかりよりました。そんなこともあってでしょうか、ひとつひとつ、ものげっちょいばあ凝ったつくりになっちょります。必要なことを説明するパターンは少なく、文学的であったり哲学的であったり芸術的であったり。ちょっと、コマーシャルの作り方を考えさせられましたですね。昭和30年代40年代はすごいです。時代の力を感じさせてくれます。