四万十市、香山寺周辺の幽玄〔2215〕2009/05/09
2009年5月9日(土)中村は快晴!
てな訳で今朝は中村。今は四万十市。
早朝から起き出しまして、赤鉄橋西詰から南下、中筋川を渡って香山寺の山を駆け上ってきました。以前にも一度駈け登った、中村の市街地を見下ろす標高200mくらいの山。頂上には世界中の藤の木を植えた公園があるがですが、今日はもう花も終わっちょったがが残念でした。
この頂上には、香山寺というお寺があります。今のお寺の建物は、昭和30年代に建てられたというこぢんまりしたものですけんど、その昔はこぢゃんと大きいお寺やったみたいです。何でも、弘法大師の開基と言いますきに古いですね。
鎌倉時代の文書によれば、この界隈、幡多荘内では最高のお寺として尊崇されちょったそうですね。もちろん一条家にもこぢゃんと大切にされました。
とにかく七堂伽藍を有するという大寺やったそうで、今のこぢんまりした風情からは想像できません。と、思いながらお寺周辺を歩きよりましたら、このように幽玄な雰囲気に溢れちょります。
あちこちに巨石が転がり、この右手には古い石垣が。石垣は、この界隈のあちこちに組まれちょりまして、大きな建物があったであろう広いスペースもどっしこ。
今はご覧の通り西国三十三箇所観音霊場の石仏が並び、独特の神秘的な雰囲気を盛り上げてくれよります。この向こうには樹齢500年の大杉が屹立しちょりますね。
今日は通らんかったがですが、山の東から登ってくる参道の山道には、巨石や石仏がどっしこあって、この山の神秘性を物語っておるそうです。中でも、「元享二年正月十一日藤原國次」と刻まれた巨岩があるががすごいです。元享二年と言えば1322年。南北朝時代の直前ですな。そんな時代の銘が刻まれた岩がある、香山寺の参道。
いやいや、ちょっとこの雰囲気には圧倒されました。歴史の深さをず~ん、と感じた中村の早朝です。