またまたまたまたはりまや橋考〔1893〕2008/06/21
2008年6月21日(土)曇っちょります
一昨日、よさこい節の有名な歌詞のモデルになった純信お馬のお話について、ちくと書きました。そこで、今朝は「坊さんかんざし買いよった」という現場、はりまや橋に来てみました。ぎっちりびっしり書いて来たように、かんざしを買いに来た坊さんは、純信の弟子の若い僧の慶全さん。最初にお馬さんと恋仲になった人物。どうやら、お馬さんが、慶全くんの中年の上司純信さんの方に好意を寄せるようになっていったので、気を引き戻そうと思うて、かんざしを買いに来たがが真相のようです。
日本の誇るがっかり名所、はりまや橋の欄干が、電車通りを挟んで見えますね。
この下には昭和41年までは川が流れよりました。その川に架かるはりまや橋の北詰東の角に、橘屋という小間物屋さんがありました。国吉さんという方が経営する小間物屋。ここで、助さんという使用人が、慶全さんにかんざしを売ったそうです。その話はいつとはなしに広がって、大ゴシップ騒動に発展していった訳です。
向こうに、「土佐鶴」という広告の乗ったお酒屋さんがありますが、あそこは国吉酒店さん。そう。橘屋さんの直系の子孫の方は、同じ場所で今でもお酒屋さんを営んでいらっしゃるのであります。個人情報がここから広がった、という負い目があるがでしょうか、このお店は、そんな歴史の舞台になったことを「売り」にしちゃあしません。立派ですね。「坊さんかんざし買うた店」ということで派手にやったら観光客はどっしこ来るでしょうにね。
しかしまあ、このはりまや橋、偽物の赤い欄干の太鼓橋やら、妙ちきりんなカラクリ時計やらで観光客をがっかりさせよります。しゅっと近所に、観光バスが停めれる駐車場が16億円かけて整備されましたが、オープンして1ヶ月で利用したバスは全部で数台、てなニュースをやりよりました。当たり前でしょう。立派な駐車場があったら、観光客がどんどん来るとでも思うちょったがでしょうかね。で、ここを見て、感動して、友人にも、ぜひはりまや橋へ行ってみたらエイ、と薦めるがでしょうかね。
まず、堀川をもう一度掘って、大丸前まで川にするがが先決でしょう。で、屋形船やらクルージングの櫓舟を浮かべ、舟で三味線でよさこい節でも唸りながら宴会をする。そこから始めたら、ここはきっと素敵な観光名所になって、バスの駐車場も満杯になって足らんなることでしょうね。