国道55号線、伊尾木の東の二股道路〔1731〕2008/01/11
2008年1月11日(金)曇りのち雨
今日はまたこれが温いですな。小雨がパラつきよりますが、気温は17℃くらいまでは上がっちょります。そんな中、郡部をたつくるひまわり太郎です。
ここは、高知県東部の安芸市。安芸の町から東へ行くと、何度かご紹介した伊尾木洞のある伊尾木へ出ます。そこから更に東へ走ると、国道がご覧のように上下線で分断されちゅう所があります。ご存じでしょうか。大きな木が中央分離帯みたいになっちょります。
写真左に写っちゅう建物は、地元で尊崇されゆう「波切不動尊」。で、正面の大きな木は、その境内に屹立しちょった、樹齢400年とも推定される神木、梛(なぎ)の木。
昭和44年にこの国道55号線が拡張されるに際して、この巨木は取り除かれる予定やったがですけんど、地元関係者の熱意と努力で、このような形で残されることになったがやそうです。良かったですね、まこと。
この梛の木には伝説があります。この写真の、木の下の案内板に書いちゃありました。なんでも、その昔、地元の漁師金二さんが仲間と一緒に漁に出て、嵐で船が転覆してしもうたそうです。泳ぎに自信がなかった金二さん、波間の笹の葉みたいなのにしがみついたところ、それが、なんとなんと、日頃信心してやまない波切不動明王の神木、梛の木やったという訳です。「お不動様の梛の木ぢゃ、おれは助かるぞ!」と勇気の出た金二さんは、無事助けられたそうですね。
なかなか国の力というのはすごいもんで、一旦決定した道路を変更するとかいうことはなかなか無いらしいがですけんど、ここの場合は特別やったがでしょうか。確かに、ご神木を道路工事の為に取り除く、なんちゅうことをしたらバチが当たりそうですもんねえ。
梛の木をご神木とする神社は全国にもかなり多いみたいで、海上安全や災難除け、それから夫婦和合にもご利益があるそうです。伐らんで良かったですね。