26番札所金剛頂寺、捕鯨供養塔、泉井守一さん〔1264〕2006/10/01
2006年10月1日(日)降ったりやんだり
今日の高知県地方は、時折しっかりした雨が落ちて来るお天気。久々の雨ですね。所用で室戸まで行っちょったがですが、室戸岬を東へ廻った界隈は、こぢゃんとガイな風も吹いて時化みたいになっちょりました。
ここは室戸市に建つ四国八十八ヶ所の26番札所「金剛頂寺」。室戸では「西寺」と呼ばれよります。こないだ、9月22日に室戸岬の日の出を拝んだ際に駆け上っちょったのは24番札所「最御崎寺(ほつもさきじ)」。室戸では「東寺」ですな。この間にあるのが25番札所の「津照寺(しんしょうじ)」で、通称「津寺」。
今日の西寺さん、観光バス3台分の団体さんのお遍路さんが来られちょりまして、皆さんで「真言」を唱えるががこぢゃんと賑やかでした。
伝説では、本堂の薬師如来像は、弘法大師が一刀三礼して彫ったと言われ、自分で動いて本堂に鎮座されたとのことです。
写真右端の石塔には「捕鯨八千頭精霊供養塔」と刻まれちょります。
室戸と言えば「捕鯨」。江戸時代から「土佐古式捕鯨発祥の地」として栄え、長い伝統を持つ室戸の捕鯨。昭和期、日本の捕鯨は興隆期を迎えますが、その時期に世界的に名を馳せたのが室戸の「泉井守一(いずいもりいち)」さん。クジラとりの神様とも呼ばれた伝説の名砲手で、生涯捕獲頭数10,304頭という、世界でも抜きん出た、まったく追随を許さない大記録を持っちょられます。後には大洋漁業の取締役も勤められましたが、鯨の持続的利用に関しても強い信念を持っちょられたそうです。2002年、97歳でお亡くなりになりましたが、その技術と人格は今でも多くの人々に慕われちゅう泉井さん。
ここ金剛頂寺には、その泉井守一さんが寄進された「鯨供養釣鐘」や、ご覧の鯨供養碑が建っちょりまして、泉井さんを始めとする捕鯨関係者の「鯨」に対する熱い想いが伝わってきます。