お正月の御駆初(おのりぞめ)〔94〕2003/07/19
2003年7月19日(土)曇り
写真は、電車通りの「グランド通り交差点」。この通りは、藩政期は城下経営の基本となる幹線道路で、本町(ほんまち)と呼ばれて身分の高い武士の住む武家屋敷街でございました。
この交差点界隈の旧地名は「乗出(のりだし)」。毎年正月11日、土佐藩恒例の「御駆初(おのりぞめ)」が行われます。ここをスタート地点として、武士が一人づつ騎馬で本町を駆け抜け、それを藩主が閲兵するという催しですね。出発点だったので「乗出」と呼ばれました。
ここのすぐ西に、四角い升の形をした広場がありまして、そこが、御駆初に参加する武士の集合場所になっちょりました。その広場があった所の地名が「升形(ますがた)」です。
写真中央部に、屋上に鉄塔の建ったビルが見えますね。現在では四国電力様のビルですが、江戸時代には、山内家の筆頭家老である深尾家の大きな屋敷がありました。そこに、高い物見櫓(ものみやぐら)が建てられちょりまして、山内の殿様は、毎年その櫓の上から閲兵したそうです。