「Library of the Year 2025」大賞と議論〔8234〕2025/10/31
 
2025年10月31日(金)雨
今日で10月もおしまい。近年、本当に秋が短くなってきたよね。油断してると紅葉を見逃すので、ご注意ください。
さて。今朝の高知新聞一面に、オーテピア高知図書館が「Library of the Year 2025」の大賞を受賞した、という記事が載ってました。いいねー、オーテピア。これ、図書館の先進的な活動をたたえるアワード。「模範とすべき図書館のモデル」ということで四国で初の受賞となりました。素晴らしい。
特に評価されたのは、「県と市町村がベクトルを合わせた図書館振興」。尚更、素晴らしい。関係者の皆さんの努力に、心から敬意を表します。おめでとうございます!
それにしても感慨深いよね。僕は、この、高知県と高知市合築という図書館の基本構想検討委員でした。この場所にあった追手前小学校出身ということで、この土地への思い入れも強く、合築には否定的な立場からの参加でしたが、大きな流れの中で、合築やむなし、という方向に動いていきました。ならば。ということで勉強しました。全国の模範的な図書館や最先端の図書館を回ったりしてね。その基本構想検討委員会には、それこそ全国から、当時の日本の図書館運営で最先端を走る皆さんが集まってきて、様々な議論を行ったのでした。僕も委員として、当時の知事と激論になったりしたのが懐かしい。
そして。徹底した議論の末、県も「図書館振興計画」を策定、市町村図書館との連携や選書、利用者増のアドバイス機能の強化、そしてオーテピア自体もリファレンス機能を強化し、年間の資料購入費にも配慮することとなりました。
議論の末にできたオーテピアは、とても良い図書館に。僕もしょっちゅう利用してます。
あの時、全国初の「合築」ということで全国的にも注目を集め、上にも書いたように、日本でも最先端の図書館を運営する皆さんや学識経験者が集まっての議論となりました。僕も素人ながらに参加して、厳しかったけど楽しい議論でした。そしてこの議論が実に良かったと、今でも思ってます。いい図書館ができました。議論は大切だ。
本日、高知市立自由民権記念館にて、「文化政策と文化施設のいま」と題したシンポジウムが開催されます。今次の、文化施設指定管理公募問題に端を発した騒動を受けて設立された「文化政策ラウンドテーブル高知」主催のシンポジウム。
それこそ、ここには、現在の日本の文化施設運営、文化政策の最先端をいく方々が参集しました。最先端の専門家による徹底した議論は、とても有意義なものだと考えます。議論が「良いもの」を生み出す源泉だと、アメリカ合衆国建国の際の徹底した議論と「ザ・フェデラリスト」は教えてくれています。
そう。いいものつくる為に、議論しようよ。オーテピアの時みたいに。



