大橋通りの年末年始〔7563〕2023/12/30
2023年12月30日(土)晴れ!
暖かい年末。こないだちょっと冷え込んだけど、また暖かくなりました。高知は、今晩雨が降って明日朝には上がる予報。明日朝の予想最低気温が9.2℃って、なんじゃそりゃ。大晦日でなのにね。
元旦朝も6℃を超えそうで、あたたかい初日の出になりそうです。これが良いのかどうなのか。
今日も、工場は動いています。僕も早朝から会社で仕事したり掃除したり。ひと段落したので、年末の街の様子、量販店の売り場の様子などを見に、高知市内までやって来ました。
ここはお昼前の大橋通り。この向こうにひろめ市場があって、帰省客や観光客さんで賑わっているんでありましょう。ああ羨ましい。僕もこないだ楽しんだけど。
年末の大橋通り。僕が子供の頃はすごかった。今から半世紀以上前の話。あの頃、まだスーパーマーケットは黎明期で、お正月の買い物は、皆、商店街とかのお店で済ませてました。そして、お正月は、それぞれの家で「おきゃく」がしつらえられ、親戚の家とかを回るのが楽しみだった。お年玉、もらえるし。
サラリーマンは、役員さんとかの家を回ってお正月の挨拶をし、皿鉢を食べ、お酒を飲んでいく。南与力町の本社工場社宅に住んでいた僕んちも、狭いながらも2階の6畳二間をぶち抜いて座卓を並べ、正月のおきゃく。お酒を飲む席やけど、高知の「おきゃく」には、皿鉢はもちろん、羊羹やフルーツポンチとかも並ぶので、子供の僕らも楽しめました。なんと言うても、そこに居ると、年始回りにくる皆さんからお年玉がもらえますきに。
いくつの頃だったろう。僕は、紙袋に紐を取り付けて首からぶら下げ、「集金袋」と銘打ってお正月を過ごし、顰蹙を買ったことでした。ああ恥ずかしい。
まあ、そんな感じのお正月だったので、各家々では、年末にそんなお正月準備で大忙し。当時、元旦から営業するお店は皆無で、三賀日でも開いている店は少なかったから、高知の台所と言われた大橋通りの年末の賑わいは、それはそれは凄まじいものでした。今でも覚えているけど、その混雑は天満宮の「輪抜け様」並みで、母親の背中を見失わないようにくっついて歩くのに精一杯だった、大橋通りの年末。
今はすっかりと風景も変わりました。正月からお店は営業しているし、家々での「おきゃく」もなくなり「お年始回り」という言葉もないなったねー。
ここは今日、お昼前の大橋通り。今朝の高知新聞「小社会」に、追手筋の「しめ縄市」がなくなった話が書いてあったけど、ここに1店、出てました。中納言では正月のお餅。あとは、魚屋さんとか八百屋さんとか。そうそう、松岡かまぼこ店さんも、賑わってました。
60年近く前のこと。元旦のこのアーケードは、一軒の店も営業しておらずシャッターが全部しまって、薄暗く静まり返っていました。向こうの角に、小さな屋台のおもちゃ屋さんが居て、そこで、ゼンマイで動くブリキのおもちゃを買うて買うて、とねだった記憶。
そんな記憶が蘇る、年の瀬の大橋通り。