牧野記念庭園〔7515〕2023/11/12
2023年11月12日(日)曇り
そんな訳で、今日明日と用事があるので、まだ、東京。昨夜は久々に高田馬場で飲んだりして、週末の東京を楽しんでおりました。高田馬場の「さかえ通り」も、小洒落たお店ばかりになったねー。この40年の歳月を感じる風景。
今日の用事はお昼からなので、午前中、ここへ行きました。練馬区立牧野記念庭園。そう。大正15年から亡くなるまでの30年間、牧野博士が暮らした場所。博士が亡くなった翌年の昭和33年から、庭園として開園し、ひろく、一般に公開されて親しまれてきた庭園。
高知県立牧野植物園は年間パスを持っていて、幾度訪れたかわからんくらい親しんできたのに、なんと、練馬の牧野記念庭園へ来たのは初めて。大学生の頃、来る機会はあった筈やのにね。迂闊でした。
朝ドラ「らんまん」効果で、今年の来園者はすごいことになっているようです。ドラマの最終盤で登場してきた場所。大泉学園駅の近く。
大正12年の関東大震災の後、スエちゃんが探してきた東京郊外の場所。広大な田舎の風景が広がってました。今はこんな感じに、圧倒的に住宅で囲まれた場所。今ではあのドラマの風景は想像できんけど、想像してみました。地理院地図で。
まず、地形、地質。やはり予想通り、更新世段丘武蔵野面やね。結構近くに、石神井川の源流のひとつ、三宝寺池があるではないか。これは博士にとっても魅力的だったでしょう。なかなかの、立地。
で、当時の地図を見てみよう。今昔マップで、昭和2年の地図。この地図の「上土支田」という地名の「田」の文字辺りが、記念庭園の場所。なるほど。「らんまん」で描かれたあの田舎の風景は、間違ってないね。更新世段丘なので、畑と林が多いように、見えます。武蔵野軽便鉄道の東大泉駅(現大泉学園駅)が開業したばかりで、都心へも便利。こんな場所をみつけてきたスエちゃんは、すごい。
戦前の航空写真が、これだ。この十字の場所が記念庭園なので、この航空写真の頃、博士はここで暮らしていたのであります。この写真の中に、牧野博士が居るかも知れないね。周囲は畑と林ばかりなり。
「らんまん」効果はまだまだ続いてて、あいにくのお天気やけど、たくさんのお客さんが訪れています。植物を愛し、植物に愛された牧野博士。ここに家を建てようとしてから100年後がこんな風景になり、多くの人に愛される公園になるとは、夢にも思ってなかったでしょうねー。たくさんの人で賑わう庭園を見守る牧野博士の鏡像は、スエコザサに囲まれていました。
初めて来ました。良い、庭園でした。また、来よう。