技術の歴史と定点観測〔7388〕2023/07/08
2023年7月8日(土)曇り
そんな訳で、今朝は東京。昨日夕刻の飛行機でやって来ました。宿泊は両国。江戸東京博物館って、大規模改修工事中につき、2025年度まで休館中なんですね。横を歩いてたら、改修準備室みたいなプレハブの建物がありました。いいねー。どんなこと、考えてるんだろう。僕やったらあんなことやこんな展示をやってみたい、江戸東京博物館。
で、今朝は5時に起き出して、下町風情あふれる両国から隅田川に出て、久々に隅田川沿いを走ってきました。以前よりも、走る人、増えました。早朝5時過ぎから、多くの善男善女が走ったり歩いたり。両国橋、蔵前橋、厩橋、駒形橋、吾妻橋と、どれも昭和の初期に架けられた美しい橋。関東大震災からの復興事業という側面が強いけど、それぞれの橋に様々な工法が取り入れられてて、楽しいね。当時の技術者の矜持が感じられるフォルム。現在も、たくさんの自動車が通行するのに耐えていて、当時としてはかなりの強度が計算されてたんですな。すごい。
で、今朝は吾妻橋から東進して業平橋から押上。東京スカイツリー。久しぶりにやって来ました。いや、僕はまだ、上に登ったことないけど。言わずと知れた634mの電波塔。タワーとしては世界一の高さらしいけど、まあ、これより高いビルがありますきんね、世界には。完成したのは2012年で、2012年5月22日に開業。もう、開業して11年になるのか。そんなに経つのか。そんなに。いや、ビックリ。ついこないだのことやのに。
ここは、東武鉄道の貨物駅と生コン工場があったんだそう。こんな感じで。その跡地に建設が始まったのは、2008年7月14日のこと。その年の10月1日、僕はにっこりひまわりで、その工事現場を紹介してます。まだ東京スカイツリーという名称には馴染みがなくて、「新東京タワー」の「ナントカツリー」と書いてます。その時は、610mの高さになる予定でした。
その翌月にも、少し進捗した工事現場を撮影。そこではちゃんと「東京スカイツリー」と書いてますね。
翌2009年4月、土台のビル群が建ち始めた風景をご紹介。その頃でもまだ610mということで建設が進んでました。そうだったそうだった。
そして。2009年6月にはこんな感じやったのが、2010年になると、ツリーがいよいよ建ち始めてました。で、2011年8月。ツリー自体は完成。当初の予定から24m高くなり、634m。アメリカにできた電波塔の高さを抜くことと、武蔵国であることを意識して634m。その翌年、東京スカイツリーは開業したのであります。
もう11年になるのか。11年経つのに、まだ、登ったことはありません。
今朝、かつて建設現場を撮影した場所に行って、同じアングルで撮影してきました。定点観測15年。
この建物もすっかりお馴染みになり、周辺の風景も変わったねー。
東京タワーの時よりも進化した土木技術により、東京タワーより狭い面積に、こんな高い構築物を建てることができました。こういった最先端の土木建築技術は、先人たちが残した、隅田川に橋を架ける技術などを基礎として、長い年月の蓄積によって確立してきたもの。
今朝は、そんな技術の歴史を体感し、15年後の定点観測をやってきました。東京の、朝。