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石の風景〔5511〕2018/05/18

石の風景

2018年5月18日(金)曇り

気温、高くなってきたので、熱中症にご用心。なんか、蒸せます。

ここは今朝の上岡八幡宮さん。拝殿前。拝殿前の横には、このようにご寄進された玉垣や石灯籠、狛犬、水盤、記念碑が並びます。

東日本大震災を受けて、この下の石垣補強改修工事が行われた際、ここも舗装されました。その頃の風景を忘れかけてましたが、以前の風景を改めて見てみるとこんな感じ。夏になると結構鬱蒼。そう。そんな場所だった。

石材も、植物には侵食されたりします。なので、現在のような舗装の方が、石材にとっては優しい。地域の皆さんの、このお宮さんに対する思いが、風景を変えてゆく。

砂岩で造られた狛犬。石灯籠。台座はたぶん、チャート。この土台を支える石垣は、物部川の丸石。それぞれの特徴を活かした、石の使い方。

 

石の使い方と言えば、お墓だ。お墓の石。これはもう、ほとんどが花崗岩。花崗岩は硬くて加工しにくい素材ではあるけど、風化しにくいなどの特徴が重宝されるのか、何故か墓跡と言えば花崗岩になっているのが現在の日本だ。加工しにくいと書いたけど、それは、大理石とかに比べての話。適度に頑丈で適度な加工のしやすさ。それが花崗岩。

花崗岩というのは謎の石でした。地球の表面を覆う地殻で、海底部分のほとんどは玄武岩だけど、陸上部分のほとんどは花崗岩。馴染みの深い花崗岩。

でも、その花崗岩はどうやってできたのか、近年まで謎が満載でありました。結局、3通りの出来方があることが判明。その中の一つが、プレートの沈み込みによるもの。

 

海洋プレートが陸上プレートの下に沈み込む際、水を伴って沈んでゆく。で、マントルが反応して安山岩マグマができ、その安山岩マグマが溶融して結晶分化がおきると、花崗岩が完成。

水が重要なので、沈み込みの深さが重要なポイントとなる。これは、火山フロントが、海洋プレートが沈み込む場所から一定の距離に並んでできるのと同じ。

ついてきてますか?

 

つまり。フィリピン海プレートがユーラシアプレートに南海トラフで沈み込む。それによってできる火山フロントは山陰の大山とかですが、瀬戸内海界隈には花崗岩の前線ができた、という話。

まあ、理屈はともかく、南海トラフでの沈み込みによって高知の地形が生まれ、四国山地ができた話は以前にもしましたが、瀬戸内海の花崗岩もつくられているのでありました。

 

以前、友人の石材屋さんに話を聞きました。墓跡に使われる花崗岩の中でも、最高級は庵治石だ、と。花崗岩の特徴としては、黒いブツブツがあげられますが、あれのキメが細かいのが庵治石。

庵治石の産地も、南海トラフ沈み込みの花崗岩前線にある訳です。

この、20万分の1日本シームレス地質図で、香川県のあたりを見て見てください。高松の東、屋島の東の、北に突き出した半島。あの先っぽ近くが庵治石の産地。マウスを当てて詳細を見ると、「1億2000万年~9000万年前にマグマが地下の深いところで冷えて固まった花崗岩質の深成岩」と書かれてます。その北西の大島も、同じ。大島石も同じ時にできた花崗岩。

でも、庵治石の方が、高い。同時期に同じようにできていても、少しづつ違う石になっているんでしょうな。

 

墓石。僕の家のお墓も概ね花崗岩。でも、曽祖父の墓石は砂岩。

真面目で実直で、堅実で明るかったという曽祖父の性格を、その砂岩に見て取ることができるような気がします。

朝っぱらから石の風景を考える。


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