空気感〔5065〕2017/02/26
2017年2月26日(日)良いお天気
本当に良いお天気。日中は気温も上がって、遠くの風景は春霞のよう。
そんな良いお天気の中、会社に来てます。
今日は2月26日。そう。2月26日といえば、今から81年前。昭和11年2月26日に勃発した二・二六事件。もう、81年も前になるのか。その日のことを記憶している人も、もう、世の中にほとんど居なくなってしまった。
何故、どんな背景で、あの事件が起きたのか。そしてあの事件がその後の日本にどんな影響をもたらしたのか。今、という時代を生きる我々にとっては、そこはキチンと押さえておく必要が、あります。
一つ、言えることは、時代の空気感。
満州事変から五・一五事件、などを経て、二・二六事件、日中戦争、太平洋戦争。これは、決して、軍部が暴走したという単純な話ではなかった。国民大衆も、マスコミも、そちらに行くことを是とした。それを批判する勢力に非国民という罵声を浴びせ、邁進した。孤立と破滅へ向かっているとは、ほとんどの大衆は知らずに。その時代の日本んは、そんな空気が流れていました。
山本七平さんに「空気の研究」という本がありましたが、僕らがいつも気をつけなくてはならないのは、「空気」だと思います。
昭和11年、あの空気感の中で二・二六事件が起き、その舞台となった東京で、81年後の今日は東京マラソンが開催されてます。この、東京マラソンが醸し出している空気は、とても良い空気だと思いました。先週の龍馬マラソンの空気もね。
高知でも、多くの企業団体が、たくさんのメンバーで参加してました。そうすることで、間違いなく、皆の連帯感が増し、空気感が、良くなる。
弊社も、来年はもっともっと大勢で参加しよう。
空気感を向上させる為。
実は、今、僕が会社で一番一生懸命に取り組んでいるのが、空気感の向上なのであります。僕の目の前のホワイトボードには、「目的ー空気感の向上」と大書きしてます。
会議するのも、工場近隣の掃除をしたりするのも、意見を言い合うのも、ぜんぶ、目的は空気感の向上。それを宣言して、様々なことをやるようにしてます。
間違った、変な空気をつくらない。間違った空気感に流されない。皆が幸せになれる、そんな空気感を醸成する。
空気感が良くなれば、どんなことが起きてくるか。
働きがい、やりがいを感じられるようになる。会社へ行くのが楽しくなる。面白いので、いろんな改善の取り組みをそれぞれが考えるようになる。働くことに幸せを感じられるようになる。
すると。
生産性が向上する。
良い会社に、なる。
徳島県に「西精工」様というナットメーカーがあります。日本経営品質賞とか、日本でいちばん大切にしたい会社大賞とか、様々な賞を受賞されている企業さん。その取り組みを勉強させて頂いて、その、ものすごさに感動しました。働いている皆さんの幸福感、意識の高さが半端でない。で、西社長様の話の中に出てきたのが、「空気感」。
毎朝、それぞれの部署で1時間の朝礼をやる。1時間、作業をせずに朝礼をする訳ですが、それで生産性はどうなのか、と尋ねると、生産性は、朝礼をやらない場合よりもずっと上がります、とのこと。1時間の朝礼の目的は?と聞くと、空気感を良くするのが目的、との答え。そうか。
二・二六事件から81年目の今日、空気というものを考えてみました。
写真は、本社棟玄関、下駄箱の上の水槽。社員さんが、近所の小川からメダカを獲ってきてくれました。藻も、カワニナも。良いですね〜。
熱帯魚屋さんで買ってきた効果で立派な観賞魚よりも、社員さんが近所で獲ってきてくれたメダカの方が、ずっとずっと素敵だ。これも、会社の空気感を良くしてくれている一つの例。
水槽の中に空気はないけど、空気感。