徳島との県境を望む〔4630〕2015/12/19
2015年12月19日(土)快晴!
良いお天気。昨日の夜、高知へモンて来ました。今日の高知は真っ青な空が広がる良いお天気。朝は結構冷え込みました。会社の車のフロントガラスはカチバリツイちょりました。とは言え、市内が氷点下になることはありませんが。
一昨日の夜、米子の小さな炉端焼きで飲みゆう際に、地元に詳しい常連のおんちゃんに、合区について尋ねてみました。そう。参議院の選挙区、鳥取県と島根県が合区される、という話。
鳥取県米子市と島根県安来市は、昨日のにっこりの写真でもわかるように街が連続しちょりまして、県境がはっきりしていない。
昨日の朝、走って行った安来駅から米子駅まで、JRに乗って帰ってきた訳ですが、その電車にはたくさんの高校生。島根県から鳥取県へ通う学生さんで溢れる電車でした。見た感じ、その境目は曖昧で、往来も盛んに行われ、一緒になることに抵抗は無さげに見える。
しかし、そのおんちゃんの話では、米子は伯耆で安来は出雲、喋る言葉も、県境を越えたら突然変わるんよ、とおっしゃっておりました。つまり、心理的抵抗はある、と。
そんな話を米子でしたばっかりなので、今朝の高知新聞に、参議院選挙区の、高知と徳島、鳥取と島根の合区に関する世論調査の結果が載っちょったのは実にタイムリーでした。
これによりますれば、合区に対して賛成なのは、徳島(20.6%)、島根(18.8%)、鳥取(17.7%)、高知(15.8%)の順番。で、反対は、高知(69.0%)、鳥取(68.0%)、徳島(64.4%)、島根(62.5%)の順番。なるほど。高知が圧倒的に抵抗が強い訳ですな。
鳥取も島根も、やはり合区には反対なんですね。
で、その、合区となる対象の県に親しみを感じるか、というなかなかシビアな問いに対しては、高知と徳島の結果しか載っちょりませんでした。概ね、徳島県の方々は高知に親しみを感じているが、高知県人はメッソ徳島に親しみを感じちょらん、という結果。これはなかなか課題がありますね〜。
高知県人、こんなにも、徳島の皆さんに親しみを抱いてもろうちゅう、ということは知らんかったんではないでしょうか。そんな気がします。とは言え、そんな徳島でも、若干ですが、親しみを感じてない方が多いんですけんどね。
鳥取と島根の、親しみに関する結果も見てみたいもんだ。
県境に近いところに住む方々ほど、隣県に親しみを持っちゅう、という結果もあります。
つまり、安芸郡や香美市では親しみを感じる人が多く、幡多郡では少ない。これは山陰でもたぶん同じでしょうね。津和野の人に鳥取と親しみを持て、と言われてもね、という感慨はあるでしょう。
そんな訳で、今日は、徳島県境をズームで撮影してみました。
高知と徳島の県境に聳える三嶺。ああ。しばらく登ってないぞ。
三嶺は、なかなか太平洋沿いからは見えん山なのですが、赤岡漁港の南の堤防の上からは、見えます。見えると思いよります。たぶん、あれではないか、と。
写真右端の山は、たぶん、白髪山。1769.8m。白髪山は、県境に接しちょりません。
そこから左へ下ってきて、少し高いピークが見えるのが、たぶんカヤハゲ。1720m。で、その左。白く雪を冠った山。あれが三嶺(1893.6m)やと思うんでありますが、いかがでしょうか。
どちらにしましても、あの山々が四国山地の主脈であり、あの向こうは徳島県。県境。
徳島と高知の県境は、厳しい山々によって隔てられ、昔から、別々の文化を持ち、別々の歴史を歩んできた経緯があります。あんな山の向こう側なんですきんね。
確かに海沿い、宍喰と甲浦は隣町でありますが、それぞれ、県の中心部からは遥かに離れた土地。
参議院の地方区は、県の代表、という意味合いが強かったので、合区にはそれぞれ強い抵抗がある訳だ。そんな意味合いではなくて、地方の声もキチンと反映され、文化や歴史も考慮された、そんな選挙制度が衆議院も含めて考えられるべきではないか。そんなことを思う今日この頃。
それはともかく、徳島の皆さんには、あれだけ親しみを持ってもろうちゅう、ということを、高知県人もちゃんと受け止めんといかん、と思いました。