音竹城趾の大冒険〔3559〕2013/01/12
2013年1月12日(土)晴れ!
今日はなかなかアズりました。
ここはいの町。音竹城趾。
今日はですね、朝、会社に行ってから、お昼前、高知市内へモンて来て、伊野方面へ走ってみることにしました。こないだも行って、年末につき、従業員さん不在でおでんが食べれんかった蘇鶴温泉。今度はどいたちおでんを食べるべく、走って行こう、と、心に決めたのであります。
今日は、せっかくなので、途中、音竹城趾へ駆け上がってみよう、と、考えました。南北朝の頃、地元の豪族が本拠としちょったとされる音竹城。中世城郭の中でも、結構重要視されちゅう標高130mの音竹城へ、一気に駆け上がってみよう、と、思うちょったのでありました。そう。走りに行く前は。
与力町をスタートして、鏡川沿いを朝倉まで遡上。そっから八代を抜けて枝川へ。宇治川の土手を西進していくと、左手にバーガ森。以前、弥生期の高地性集落の遺跡をご紹介したことのあるバーガ森。その山裾は、今、高知西バイパスの工事が真っ盛りになっちょります。バーガ森の西にあるのが、音竹城のある山。北面は西バイパス工事でエラいことになっちょりまして、どっから登ったらエイもんやら、全然わからんなっちょりました。
そこで、西の、仁淀川沿いのところまで走ると、「天神山霊園」と書かれた標柱があって、そっから急な石段。これを登ると、ひょっと、音竹城址まで行けるかも知れん、と考え、その石段を駆け上がってみることにしました。途中で石段もなくなり山道に。この山は、近在の皆さんの墓所の山。お墓だらけ。天神山と呼ぶにかありません。その山のてっぺんまで行くと、北側は道路工事で削り取られた断崖。そして、どうやら東の音竹城趾の方まで山道がついちゅうにかありません。これは行ってみよう!
一旦尾根筋を下り、そして東の山方面へ。しかし、しばらく行くと、鬱蒼としてきて道が無いなりました。道の痕跡みたいながはありましたので、竹薮やら樹々をかきわけもって進みましたが、途中で、完全に道はなくなってしまいました。右手のかなり急な山肌の上が、山のてっぺんらしい。そう思うて、スマホで確認すると、その山は、音竹城趾ではない。もう一つ東の峰が音竹城趾。う~ん、どうやって行こう。すでに道はなく、急斜面で、竹やら枯れ木やら倒木やらにかきつきもって、進みます。もう、駆け上がるどころではない。
進退窮まり、スマホで場所を今一度確認。とにかく、仕方ないので、その、右手上に見える山に登ってみることにしました。しかし山肌が急で、簡単には登れん。落ちたらオオゴト。それでも頑張って、樹々をかき分けもって登り、なんとか頂上へ。頂上は、これも、たぶん音竹城の一部を構成しちょったがでしょう、樹々は鬱蒼としちゅうものの、少しだけ平らになっちょりました。
そこへ出たのは正解。そっから東へ降りて行く山道を発見。尾根筋に降りて、そして登ると、音竹城趾に近づいたではありませんか。そっからは、かなりわかりにくい道ではありましたが、なんとかてっぺんにたどり着きました。音竹城趾。詰の段は隣の山よりも広く、一段高くなった場所に城八幡の祠。その祠に手を合わせ、無事、ここまでたどり着けたことに感謝しました。写真はその風景。
冬やきなんとかなりましたが、夏場やったら、とてもとても。鬱蒼としたジャングルに阻まれ、今日通ってきたルートでは、絶対にたどり着けんかったでしょう。
しばらく詰の段を散策し、元来た道へ。西隣の山へ。途中、空堀と思しき部分などがあって、中世の城郭を堪能しました。西隣の山頂から、今度は道らしきものを探して天神山へ戻ることにしました。さっきのような危険なことはしたくない。
と、暫く行きよりました。気付けば、また道がない。さっきよりも急斜面。鬱蒼。これはかなりまずい、と、なんとか道へ戻ろうと薮を漕ぎますが、思うようにはいきません。
あれですね。山で、めったに人が通らんような場所をたつくりよって、ここで怪我でもして動けんなったり気を失うたりしたら、しばらく見つけてもらえんろうねや、などと思うたことは何度もあります。が、今日は、ここで斜面を落ちて怪我でもしたり気を失うたりしたら、たぶん失踪者扱いになってしまい、かなりの事がない限り、発見されることは無いろうねえ、などと考えてしまいました。突然の、謎の失踪。ドラマチックではありますが、ちょっと困る。
と、いう訳で、気を付け気を付け、斜面の樹々にかきつきながら、どうぞりこうぞり天神山までモンて来ました。どこでどう道を外れたのかは、謎。
たぶん、ホントは、山の北側から登山ルートがあったがやと思います。今は、西バイパス工事で、その道が無いなったので、こんな探検をせんといかんかったがかも知れません。ドキドキしましたので、体力はかなり消耗しちょったです。
天神山から駆け下り、こないだ完成したばっかしの西バイパスの橋を渡って鎌田へ。そっから峠を越え、蘇鶴温泉。温泉につあり、おいしいおでんを食べ、ビールを飲み、今日の冒険を反芻しました。なかなか良い冒険RUN。
波川の駅へ戻り、久々に月田上神社さんにお参りして、その本殿の前で本を読み、それから汽車に乗ってモンてきました。なんと充実した土曜日でしょうか。