堀詰座、実川八百五郎さん、ハクモクレン〔2515〕2010/03/05
2010年3月5日(金)汗ばむ陽気
高知にモンちょります。今日の高知は、車に乗ると間違いなくエアコンが必要な、そんな陽気。完全に春になりました。
ここは久々の与力町近く、堀詰を南に行った植え込み。今、ご覧の通りハクモクレンが満開で、夜明け前の街路を華やかに彩っちょりました。見事です。
この、堀詰から南に延びる幅の広い道路、ここは、昔、堀川が流れ、そして電車が走りよった道路。ですきにこんなに広いがでしょう。明治にできた土電の電車は、乗出から堀詰までくると南下、鏡川堤防手前で左折して、潮江橋北詰で右折して川を渡り、桟橋方面に走りよりました。
その昔、戦国後期ころまで、この東に盛り上がった小山があり、そこに国沢城というお城があったそうです。戦国後期、本山氏の支配下に入ったりした後、急激に勢力を伸ばした長宗我部元親さん配下に組み入れられた国沢氏の居城。城というより大きな砦みたいなものやったものと思われます。今の姿からは想像もつかんですよね。
戦争前、堀詰界隈は高知随一の繁華街。で、このしゅっと東に堀詰座という芝居小屋があったそうです。そこへも時折やって来て芝居をした役者さんに、実川八百五郎さんという方がおりました。高知、野市の農家の出身で、幼い頃に役者さんの門をたたき、95歳になるまで大阪を中心に役者として活躍した八百五郎さん。堀詰座に縁が深いということで、この場所に胸像が建てられちょります。手前右に写っちゅう胸像がそれ。何と90年間役者生活を過ごしたということで、「芸道九十年」と刻まれちょります。
今は静かになった堀詰南の道路ですが、ハクモクレンガ咲き乱れる今の季節、一年で一番華やかな時期を迎えちょります。