潮江天満宮の百度石〔147〕2003/09/10
2003年9月10日(水)曇り
神社に行きますと、「百度石」と彫り込んだ石柱が建っているのをよく見かけます。社前の石畳を往復する目印が、この「百度石」で、百回往復すると満願成就すると言われております。
神社に建てられているのは、その神社ゆかりの人物から寄進されたもので、側面に寄進者の名前が彫られているのが一般的です。
ひまわり太郎がよくお参りする潮江天満宮にはたくさんの百度石がありますが、なかでも一番大きいのが、写真のものです。寄進者は鬼頭良之助と書かれちょります。
鬼頭良之助は、夏目雅子主演の映画「鬼龍院花子の生涯」に出てくる侠客「鬼政」こと鬼龍院政五郎のモデルになった人物で、大正から昭和にかけて、高知で活躍しました。地元の財界人と幅広く付き合い、様々な興行をぶつなど、顔役としての地歩を固めていきます。もちろん子分も大勢抱えました。
面白いのは、大正7年の米騒動の際には地元財閥に働きかけて米の廉売を実現して貧民を救ったり、労働運動に肩入れしたりしたことですね。昔の侠客は、こんな側面を持っちょらんといかんがやったでしょう。高知最後の侠客と言われちょります。