七人みさきは今も〔8135〕2025/07/24

2025年7月24日(木)晴れ!
事故物件住みます芸人、松原タニシさんという方をご存知でしょうか。僕は、YouTubeの「有隣堂しか知らない世界」で知ってました。その松原さんが、とある(まだお知らせできませんが)用件で来社されてたんですね。
で、諸々お話しする中で、なんと「七人みさき」の話になったのでした。そう。以前、幾度かご紹介した「七人みさき」。
有名なのは、春野、吉良神社の吉良親実にまつわるものやけど、南国市の比江山にももうひとつの「七人みさき」があることは、あまり知られていません。
恨みをもって非業の死を遂げた七人が成仏できずに怨霊となって彷徨いつづける訳ですが、「七人みさき」で一番恐ろしいところはここ。ただひとつ成仏する方法は、出会った他の誰かに取り憑き殺してしまうこと。それで成仏できるけど、取り憑かれた方の怨霊が新たに彷徨い始めるので、いつまでたっても「七人」である、という話。怖いねー。
比江山の「七人みさき」については、ここで、詳しく書きました。今から11年前のクリスマス。ぜひお読みください。で、その際は、非業の死を遂げた現場でもあるという新改川沿いの比江山神社に、未明の真っ暗な時間帯にお邪魔したのでした。懐中電灯もなにも持たず。ひっとりで。
いやー、ゾンゾンしました。で、それ以来行ってなかったんですが、昨日、その話を思い出したので、今日の朝、ちょいと立ち寄ってみたんですね。初めての昼間の比江山神社。
こんな感じだったんですな。ちゃんと、お堂には説明版もありました。ちょっと長くなるけど、転載しておきます。
比江山掃部介妻子の墓
掃部介親興は長宗我部元親の従弟で家老職を務めていた。元親の長男信親が、豊後の戸次川の戦で戦死したのち世継ぎの問題がおこり、元親は四男盛親を世継ぎにしようとして三男親忠を推す親興、吉良親実等に切腹を命じた。
親興は切腹するとき妻子を新改の松本山勝福寺向ノ坊に隠れさせたが、やがてこれを知られ討手がさし向けられたので、寺僧は主従六人に自害をすすめ、坊の建物に火を放ち、自分も火中に入り自殺したという。
七人の怨霊は「カモンサマの火玉」としておそれられ、「七人みさき」の伝説は今も里人の間に伝えられている。
土佐山田町教育委員会
そう。比江山は南国市やけど、火災現場は土佐山田町。香美市でした。
鳥居の向こう、右下に花崗岩の歌碑が建ってました。
七人のみ魂安かれ新改の 紅き椿に風の音聴く