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命山へ登る道〔3383〕2012/07/20

命山へ登る道

2012年7月20日(金)曇り

ここはいつもの野市、上岡。今朝、夜明け前。八幡様にお参りしちょいて、その八幡様が鎮座する上岡山の北側にまわってみました。山裾に、上岡地区の公民館がございます。そこに海抜表示がありまして、13.3m。上岡のおもだった集落は、もう一段高い土地にありますので、15mくらいでしょうか。ですき、安政南海地震津波も、上岡の集落までは襲いませんでした。今回発表された、この界隈の海岸での最悪津波高は16m。

しかし、念には念を、ということで、地元の皆さんは考えました。
昨日、この上岡で生まれ育った、高校のクラブの後輩に会いました。島内くん。この上岡は島内さんだらけで、その中の1軒。その、島内くんの話によりますと、津波に備え、この上岡山に登っていく斜面を地元の人たちでつくっている、ということでした。どうやら、この道がそうにかありません。手作り。

上岡山は、太古の昔から残ってきた山だけあって、かなり地盤が固いそうです。掘るがにも一苦労。が、高齢者でも避難しやすいように、緩やかな傾斜の道を付けよう、ということになって、自分たち素人で、手作業で整備を始めた訳です。すごい。これをもっと山の上まで延ばし、物部川を見下ろせるようにしたいと言うておりました。

今、各地で、高い場所への避難路を整備する計画が立てられております。一人でも多くの人命を救うため、とても重要なこと。巨大堤防とかも大事かも知れませんし、地下シェルターを考えるがも良いかも知れませんが、まず、こんな現実的に人命を救える所から、やっていくがが必要かも知れません。優先順位。費用対効果。
やはりこの上岡山は、地域の住民にとって「命山」。この手作りの道を見ると、それがよくわかります。

高知空港滑走路のところに太平洋戦争時まであった室岡山、通称「命山」が、もし、今でもあったら、ここと同じように、ご高齢の方でも逃げれるように、緩やかな避難路を取り付ける作業が行われよったかも知れません。

話は変わりますが、その上岡の島内くんに、夏祭りや相撲のことを尋ねてみました。やはり、彼が子供の頃は、あの土俵を利用して相撲が盛んに行われよったそうです。1回出場すると、勝っても負けても1000円もらえたそうで、それを楽しみにしちょったとか。
いつの頃からか相撲がおこなわれることはなくなり、今、草が生えるに任されている土俵。
ツワモノどもの、夢の跡。

最近考えることがあります。
中山間、過疎地の、コミュニティの再生、活性化。その、非常に重要な要因として、地域を結びつける紐帯、鎮守のお宮さんと、そのお祭りがあると思います。お祭りがあるが故に、街から若者が帰って来る場面をよく見ます。そのお祭りがあるが故に、仕事さえあれば地域に住みたい、と思う人も居る訳です。ですきに、そういった鎮守のお宮さんのお祭りを賑やかにしていくことは、意外に重要なファクターであると思えてなりません。例えば大人の相撲を復活させるとか。
色んなことを、地域で完結できるようにしていくこと。賑わい、娯楽、仕事、教育。

高知県の県立高校が学区制を取り払うたことによって、高知市内の高校に人気が集中し、地方の高校の定員割れが増えてきています。高知県の進学率を高めていくには、その方が効率的ながでしょうか。しかし、間違いなく、地方の教育は廃れ、教育が廃れた場所には若者は住まず、そして都市への集住化が加速して限界集落が増えていく。これも当たり前っちゃあ当たり前の話。重要なのは、これから高知県は「どちら」に行きたいか。

どう考えても、中山間を再生していく為には、道路整備とかコミュニティセンターをつくることより、地域で色んな事が完結できるようにしていくことが何より重要。賑わい、娯楽、仕事、そして教育。


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