明治41年のはりまや橋と小間物屋〔792〕2005/06/16
2005年6月16日(木)雨
今日はやっと梅雨らしいお天気の高知県地方です。朝からしとしとと雨が落ちて来よります。
ここはご存知「はりまや橋」。早朝の静かなたたずまいを見せる、日本三大がっかり名所のひとつ。手前の緑色の橋は、明治21年に架けられた橋で、近年その欄干をここに復元したもの。現在の「はりまや橋」はその向こう、電車通りの下に架かる橋。橋と申しましても、現在はその下は地下道になっちょりまして「人」が流れよります。
純信お馬の物語で幕末突然有名になった「はりまや橋」。簡単に申しますと坊さん戒律破り純愛波瀾万丈物語。エリート僧純信の弟子慶全くんが五台山の麓に住むお馬さんに入れ込み、ここはりまや橋の小間物屋さんでかんざしを買うたのですが、その場面を誰かに目撃されたことから物語は始まります。慶全くんは破門になりましたが、今度はその上司純信さんがお馬にはまり込み、ドタバタの悲喜劇が繰り広げられるのであります。このにっこりでも何度かお話しました。
で、その物語の発端になった小間物屋さんは、この右手の白い建物のあたりにあったのではないかと思われちょります。今では酒屋さんになっちょりますね。
この界隈は「種崎町」。藩政機には、様々な商店が立ち並び、高知で一番栄えた街のひとつやった場所。そんな繁華街のど真ん中の小間物屋さんに、頭を丸めたお坊さんがやって来てかんざしを買うたらそりゃ目立ちますわな。
恋は盲目、てなところでしょうかね。
久々の梅雨空に、色々と思いめぐらしてみました。