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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

文化14年の石材、安政2年の雰囲気〔3234〕2012/02/22

文化14年の石材、安政2年の雰囲気

2012年2月22日(水)小雨

静かな雨。気温は7℃くらありますき、メッソ冷ようはありません。ここは小雨の上岡八幡宮。
八幡様の拝殿は、上岡山の山腹に建っちょります。そこへは、参道から急な石段を上っていきます。その石段は、石を手で切り出したものを並べたもの。そして同じ石材が、拝殿の下の土台の前にも並べられちょります。写真がその石材。直方体の石を同じような規格で切り出して並べちょりますね。

この石に刻まれた文字は、文化十四年 奉寄進と読み取れます。文化14年。1817年。今から195年前。そんな古い基台の上に、立派な社殿が立っちゅうことの素晴らしさ。この石は、この境内で行われてきたお祭りや相撲などを眺め、安政、昭和の南海地震を耐えてきたのでありましょう。

今月、震災から11ヶ月目の日は丁度お休みの日で、伊野の蘇鶴温泉までたつくりに行っちょったので、安政地震津波後の様子を克明に記載した宇佐、真覚寺日記のご紹介をしちょりませんでした。そこで本日、安政の南海地震津波から11ヶ月ちょっと経過した宇佐、土佐の様子を、日記からご紹介します。

この上岡八幡宮にも、今は使われやあせん土俵がありますが、昔は相撲が庶民の娯楽の華でした。盛んに各地で行われよった訳ですが、そんな雰囲気を伝えてくれるががこれ。

安政2年10月28日 晴れ
朝9時頃、小揺れ。今日、高知上町川原で、相撲があった。狂言は時節柄禁止されちゅうけんど、相撲は相変わらずこじゃんと盛んな様子ぢゃ。人気取り立ての為か、あちこちいろんな場所で興行をしゆう。夜は揺れんかった。

こんな感じ。この界隈の日記を読むと、しょっちゅう、どっかで相撲をやりよりますね。またこの当時、お祭りでの踊りがかなりガイで派手なものになってきちゅうにかありません。そんな雰囲気を伝えるのが、上の日記よりちょっと手前のこれ。

安政2年2月13日 小雨
晩方から夜にかけて大雨になった。明け方まで降りやまん。夜中に小揺れ。
今年の8月ばあからあちこちで「絵嶋踊り」というががこじゃんと流行って、神祭とか日待ちとかの際には、夜になったらその村の広い場所にたむろして踊りゆう。男女入り乱れて、笠をかぶり、小袖を着いて、思い思いの装束で出て来る。町人とか百姓とかのお金持ちは、踊り用の着物を新規にこしらえ、ヒトんくに負けたらいかんというて、娘を着飾らせて踊らしゆう。伊野から始まったにかあらんけんど、八田、弘岡、高岡、新川界隈が一番盛んぢゃ。後略

こんな感じで、娘を着飾らせて踊らせ、その派手さ、美しさを競い合いよったという絵嶋踊りが流行っちょった訳です。なるほど。

ただ、震災大津波から一年が経過しょうとしゆうこの時期になっても、津波の恐怖は土佐の人々の頭から去る事はありません。

安政2年2月25日 晴れ
光寿寺さんが来る。午後3時頃、勤行が済んだ。夕方迄にちょっとづつ参詣の方がやって来た。今朝9時ばあに小揺れ。
昨夜、海の潮がビッシリ狂うたと言うて、誰が言い出したか知らんけんど、また、津波が襲うてくると大騒動になった。宇佐中、荷物を山へ運んだりしよった。浜辺の者は松明を灯し、夜が明けるまで波打ち際を往ったり来たりして潮を見よった。そんなこともあって、夜は、参詣の方もこじゃんと少なかった。
結局津波はやって来ず、今日、又、山から荷物を元に戻したりしよった。まっこと、こんな狼狽は笑うべきもんぢゃ。真夜中に地鳴りがした。
(昨日の騒動は、高知の城下界隈でもおんなじやったにかあらん。中には、荷物を片付けて北在郷から上町辺りへ避難したモンもどっしこ居ったそうぢゃ。)

根拠のない流言で参詣客が減ったがが頭にきたのか、静照和尚さん、かなり批判的に書いちょります。が、一年前の大津波は、人々に、とてつもない恐怖を植え付けちゅうことがよくわかります。


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